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That's it.

それでおしまい.

その赤色は資本主義への反抗

サンタクロースは子供の枕元へそっとプレゼントを置いていく。

彼はいつも白く長い髭を蓄えて優しく微笑んでいる。

本来サンタクロースとはそのように無償で願いを叶える慈悲深い存在である。

プレゼントを置いていくのが、実は親だろうが恋人だろうがそれはどうでもよろしい。

少なくとも「与える」精神がそこにあるなら、サンタクロースは偶像でよい。

さて、クリスマスが近づいて来るとあわてんぼうのサンタクロースたちが街中に出現する。

コンビニ、スーパー、電気屋、飲食店あらゆるところで赤い帽子を被った人が現れる。

ところがそのサンタクロースたちの多くは陰鬱な顔をしている(なかには振り切ってる人もいるけど)。

「なんでこんな格好して働かないといけないの」

そんな心の声が聞こえて来るようだ。

本来のサンタクロースの姿とは程遠いことに異論の余地はないだろう。

サンタクロースは、ただ与える。

一方、街のサンタクロースたちは商品と貨幣を交換している。

挙句のはてにはクリスマスケーキを自腹で購入させらることさえある。

そこにあるのは見てくれだけのサンタクロースだ。

そんなサンタクロースは必要だろうか。

そしてそんなサンタクロースは微笑んでいるだろうか。

大学生の時に、

「彼女がいない男限定ヤケクソ☆クリスマスNight〜今夜の記憶はお酒でホワイトに〜」

というイベントが開催されたことがある。

ヤケクソなのだから、ピザなんか注文するわけである。

注文の電話から15分後に玄関のインターフォンが鳴った。ピザが届いたようだ。

ドアを開けるとサンタクロースが立っていた。

帽子だけでなく、全身フル装備の出で立ちだった。

クリスマスイブに男だらけで飲んだくれているただでさえ哀愁漂う状況に、暗い顔してピザを運んできたサンタクロース。

本人が楽しくてサンタクロースの衣装を着ている分には全く問題はない。

むしろ楽しんでいるオーラが周りに伝播するだろう。

でも、そうじゃない人たちがため息をつきながら赤い帽子をかぶって仕事をする必要はないと思う。

本人も愉快ではないだろうし、見ている人にもどうしたってその不愉快さは伝わる。

誰も明るくならないではないか。

プロレタリアートよ団結せよ!」マルクスエンゲルスは『共産党宣言』の中で万国の労働者へ呼びかけた。資本家による不当な搾取に抗うために。

「サンタクロースたちよ団結せよ!」僕は全国の渋い顔したサンタクロースたちにこう呼びかけたい。その不当なコスプレに抗うために。

楽しくてやってる人以外はもうやめませんか、あれ。

ちなみに「彼女がいない男限定ヤケクソ☆クリスマスNight〜今夜の記憶はお酒でホワイトに〜」の名の通り、その日の記憶は真っ白でございます。

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